現在、ある開発型の企業を見る機会を得ました。
そこへは、中小企業診断士というより、一技術者として、昔の仲間よりお声がかかりました。
先日、打合せを行いました。まだ、技術内容を詳しく理解したわけではありませんが、そこでは試作段階で実用化に向けて、特許も出したい、補助金も取りたいと意欲満々です。
技術的には面白そうなんですが、話しが漠としているところがあるので、事業性がどうなのだろうという疑問を抱きました。
戻ってきて調べてみると、あるわ、あるわ、類似商品。
特許も、先願調査がやっていないようなので、技術ポイントのキーワードを入力してみると、「ビンゴ!」って叫びたくなるような、そのものズバリの特許にぶち当たりました。
これ、本当に事業化できるんだろうかと、一瞬不安が過ぎります。
まず、やらなくちゃいけないことは、技術面では、先行技術との差がどこにあるのかとまた先行技術を避けて対応できるかという検討が必要になってきます。
経営面では、事業採算性を試算するためにも、市場を決める必要があります。この場合、先行他社に真っ向から勝負を挑むのか、側面または背面から奇襲をかけるのかも決めていかなくてはならないでしょう。
そして、経営者が、その辺をしっかり見据えて、腹を決めて取組もうとしているかどうかですよね。
技術系の新規事業では、経営者も技術者なので、ついつい作る方に夢中になっちゃって、売り先などアバウトに考えて進んじゃうケースが多いから、その辺を気をつけた方が良いと思います。
今は、特許電子図書館で、割と簡単に先願国内特許の調査ができますから、気軽に利用されてはいかがでしょうか。