中小企業診断士の経営工学部門技術士取得へのチャレンジ

昨日、技術士登録の手続きが終了しました。


今日は郵便受けには、社団法人日本技術士会より合格者祝賀案内と入会案内が送付されていました。


さて、以前このブログにて、口頭試験を終えた時に、口頭試験での内容を詳しく伝えますと書いていました。どのような形で、この一年間受験に臨んだかは、また体験記として書きたいと考えています。


本日は、「中小企業診断士の経営工学部門技術士取得へのチャレンジ」ということで、書かせて頂きたいと考えています。
これは、昨年中小企業診断士の東京プロコン塾での5分間スピーチの第一回目のテーマとして、選定したものです。


当時、どうせ話すために、まとめるなら自分がやろうとしていることについてまとめようと思い、このテーマを選びました。第2回目の発表でもプロジェクトマネジメントを題材に取り上げました。


では、中小企業診断士として、なぜ技術士試験で、経営工学部門を選択したかということで、当時まとめものを抜粋し、紹介致します。


【診断士がなぜ経営工学・技術士なのか】
サブプライムローン問題より端を発した「100年に一度」の大不況
■この不況は日本国内の製造業へ多大な影響を与えている(2007年:事業所数258,032,従業者数 8,495千人)
このような状況下で「ものづくり立国」再生のため、中小企業診断士の適切なアドバイスが必要です。
その方策の一つとして、経営工学の知識の拡充を図ることは重要です。
経営工学は、理系、文系をクロスオーバーしたような学問領域であり、中小企業診断士をならば、全く縁がないという学問ではない。


【経営工学とは何か】
経営工学の定義(JIS 2001年制定版):『経営目標を定め、それを実現するために、環境(社会環境と自然環境)との調和を図りながら、人、物(機械・設備、原材料、補助材料、及びエネルギー)、金及び情報を最適に設計し、運用し、統制する工学的な技術・技法の体系』
「時間研究、動作研究などの伝統的なIE(Industrial Engineering)技法に始まり、生産の自動化、コンピュータ支援化、情報ネットワークの中で、制御、情報処理、ネットワークなど様々な工学的な手法が取り入れられ、その体系自身が経営体とともに進化している」

経営資源の最適化を図る点では、中小企業診断士の目的と共通している部分があります。


【経営工学が育てる人材像】
■たとえば、
・ 企業の経営トップ
・ 経営のわかるチ・ーフエンジニア
・ 技術のわかるチーフマネージャ
マーケティングと事業化がわかる技術者
・ 組織を動かすプロジェクトリーダー
・ 新規事業・新製品を開発するイノベーター
・ 国際的に活躍する工場経営者
・ 数理技術を駆使するファンドマネージャなど。

■様々な部門や異なる業態に跨るビジネスプロセスを、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を有効活用して、科学的にマネジメントできる人材。

■ グローバルな経営環境下における企業経営、生産・物流・販売等の部門戦略の立案、企業・部門で業務革新・新規事業開拓を担う人材。


【経営工学の歴史】
■経営とは、企業や行政機関などの組織が事業を営むこと、またはその仕組みを維持すること。

■ その経営上の問題を発見し解決するための、科学的・工学的なマネジメント技術が「経営工学」。

■ 経営工学はIE (Industrial Engineering:産業工学)を主な源流としますが、その後、左図のように発展。


【文理を融合する経営工学の知識体系】
経営工学は、■経営課題が生じる場である「対象領域」と■ 各対象領域で用いる要素技法である「手法」に関する知識から構成されてる。文系と理系の両方に通じる能力が養われます。


【経営工学と資格】
コンサルタント系の資格としては、技術士(経営工学分野/総合技術監理部門)と中小企業診断士が考えられます。


中小企業診断士技術士の親和性】
必要とする知識と対象とするクライアントから考えると中小企業診断士技術士(経営工学部門)の親和性は高いです。
(だから、経営工学部門の技術士試験を受ける予定です。)


このあと、技術士制度と技術士試験について説明し、最後のまとめは次のようにしました。


【まとめ】
■製造業へのアドバイス能力を高めるためには、経営工学を学習し、モノにすることも選択肢の一つである。
■経営工学は、経営資源の最適化を考える点で中小企業診断士と親和性の高い学問である。
■経営工学部門の知識、実践経験が増せば、技術士を取得するチャンスがある。
■一次試験はマークシートで知識問題、二次試験は筆記で応用問題である。
■二次試験は情報も少なく、口頭試験が厳しいことが特徴
■口頭試験を有利に運ぶためにも、受験申込時の業務経歴の記載内容は重要である。
■経営工学の学習を通じて、技術士取得の栄冠を勝取ろう!


ということで、中小企業診断士の勉強会等でも自分のモチベーションを下げないように、受験申込をした時点では技術士の話題を持ち出すようにしていました。