生産系コンサルタントの道 Wライセンス取得の奨め(28)
今回は、技術士第2次試験の問題の取組み方を述べます。
技術士試験の場合、総合技術監理部門を除く技術部門と総合管理技術部門があるので、2回に分けてお話します。
まず、今回は総合技術監理部門を除く技術部門です。といっても、技術士の場合は各専門分野があるので、私の受験した経営工学部門を軸にお話をさせて頂きます。
総合技術監理部門を除く技術部門では、選択科目1として「選択科目」に関する専門知識と応用能力が確認されます。必須科目2では、「技術部門」全般にわたる論理的考察力と課題解決能力が確認されます。
中小企業診断士第2次試験の取組み方において、問題用紙に書かれている事例与件分と設問文を次に示す経営戦略策定のフローチャートに当てはめてみれば良いということを述べました。
技術士試験も技術的な分野でのコンサルタントの資格と考えれば、その流れは技術に特化した形になっているだけと考えれば良いのではないでしょうか。
1)技術的取組みのスタンス
↓
2)環境分析(外部環境・内部環境)
↓
3)今後の選択技術の方向性
↓
4)技術戦略(どのような技術分野を投入して問題を解決するのか)
↓
5)個別技術戦略(例:経営工学 生産計画、管理、品質マネジメントなど)
私の考えでは、総合技術監理部門を除く技術部門では、このフローチャートの4)技術戦略、5)個別技術戦略が問われていると思います。
ちなみに、総合技術監理部門では、1)〜5)の流れで問題に取り組む必要があると考えています。
選択科目1が個別技術戦略、必須科目2が技術戦略に相当すると考えていいのではないでしょうか。
選択科目1については、専門知識と応用能力なのですから、選択した専門科目の知識の充実を図るしかありません。技術は進歩していますから、当該専門分野の最新技術についても押さえておく必要があるでしょう。
必須科目2は、専門知識を俯瞰的に見て、何を選択するか、それはなぜかという観点が必要になってきます。
前にも書きましたが、必須科目2は、自分で問題を作成して、模範解答を作ってみてはいかがでしょうか。
それから、注意しておきたいことは、これらの解答は、あくまで一般解、テキストベースから展開できる応用範囲で書いた方が良いと思います。
自分の経験ではこうだったということもあるでしょうが、そこは抑えておいた方が良いと思います。
これは、中小企業診断士第2次試験でも同様のことが言えます。もしかしたら、あなたのやってきたことは特殊な例かもしれません。一般的に考えた場合はどうなのかを考えてみましょう。
この筆記試験を合格すれば、口頭試験であなたの実績、やってきたことを披露できるわけですから、グッと抑えて一般解の解答を心がけましょう。