これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。
今回紹介する本は、小林雅一著、「AIが人間を殺す日 車、医療、兵器に組み込まれる人工知能」です。
かなり過激なタイトルですが、我々がAIとどう向かい合い、使っていくかを考える上で、どういう問題があるかを示した本です。
AIが人間を殺す日 車、医療、兵器に組み込まれる人工知能 (集英社新書)
- 作者: 小林雅一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/07/14
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (1件) を見る
AIというと、我々の仕事が奪われてしまうという「雇用崩壊」の問題と人間の知能を超えるという「シンギュラリティ」の問題があります。
本書では、これらの問題に着目するのではなく、現在実用化開発が進行している「自動運転」「医療診断」「自律兵器」に着目し、それに潜む危険性を指摘し、我々がどのように対応していくべきかの問題提起をしています。
それぞれの分野で、現在、実際にどのようなことが行われているのか、実例を挙げて説明しているし、理論的な内容というより倫理的視点でわかりやすく書いているので、面白く読むことができました。
また、ロボットは人間的な動きをするのはまだまだ技術的には難しいようで、人工頭脳は、やはり頭脳部分なんだなあと思いました。
ディープ・ラーニングにより導き出された結果が、どのような理由で、そうなのかがわからない・・というのは、怖いことだなと思いました。
やはり、全てをAIに任すのではなく、人間が介在することが必要だなと思います。
今後、AIを使用したもが身の回りに増えてくると思います。
読んでおいて、良い一冊です。