とある弁当屋の統計技師

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、石田基広著、「とある弁当屋の統計技師(データサイエンティスト) ―データ分析のはじめかた―」です。


本書を書店で見たときには、表紙に萌え系の女の子が描かれていて、今よくあるビジネス書の類かと思いました。


しかし、違うんですね。


統計を扱う数学の専門書です。


なんてたって、発行元が共立出版だからね。



ということで、本書は、統計の初歩の内容と言える平均、分散から始まり、ある現象を予測するときに使用する回帰分析や重回帰分析について解説されています。


ストーリー仕立てになっていて、舞台はとある弁当屋で、そこと契約して派遣されているデータサイエンティストと弁当屋の娘の店の売上を上げるためにどのような分析があるかということで、統計手法の解説が語られるというスタイルになっています。


物語仕立てで読みやすくはなっています。


でも、統計って、自分たちが処理するデータをもとに実際にデータ処理してった方がわかりやすいような気もします。


今は、数学の専門書でもこんなスタイルで本がだされるんだなあと思いました。


初歩の統計処理を学習されたい方にはお奨めの本です。


しかし、読みやすいと判りやすいは別なものだと思いますので、その点は了承して本書を手に取った方が良いと思います。