これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。
今回紹介する本は、遠藤功著、「結論を言おう、日本人にMBAはいらない」です。
本書は、タイトル通りで、日本企業においては、MBAというホルダーだからということでは優遇されるわけではなく、これからのビジネスリーダーを育成するためには、どうすればよいかについて問題提言し、著者の考えを述べている本です。
- 作者: 遠藤功
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/11/10
- メディア: 新書
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MBAは分析屋さんだと本書に出てきますが、昨日紹介した『「いい会社」の作り方』にも、似たような部分がありました。
SWOT分析はしないという件です。
SWOTは過去の分析で、未来志向ではない、上手く経営されている企業の経営者はSWOT分析をしているわけではないということだったのですが、何か本書にも通じることを感じました。
本書では、実際にビジネススクールの教授をしていた著者が、日本内外のビジネススクールの状況、国内ビジネススクールの内情等を解説し、いかに日本ではMBAホルダーだからといっても重宝がられていないか、その実態がわかります。
また、活躍しているMBAホルダーの方も、MBAだからではなく、個人の力量によるところが大きいことを述べています。
ビジネスに関わる多くの人が、少なからず感じていたことを明確に書かれているなと思いながら読みました。
著者としては、本書はMBAの取得を考えている人、すでにMBAを取得した人、MBAに興味はないが経営やビジネスを勉強したいと思っている人、自分らしいキャリアを歩みたいと思っている人たちを意識して執筆されたとのことです。
他に、人材開発や次世代リーダ育成に携わっている人事部の幹部やスタッフの方にも手にとってもらいたいと考えているようです。