上昇力!

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、齋藤孝著、『上昇力! 仕事の壁を突き破る「テンシュカク」仕事術』です。


本書は、仕事のやり方の基本について著者が教え子たちに贈り続けてきた「秘伝」を公開したものです。



その「秘伝」が「テン・シュ・カク」。


これは、テンション、修正、確認の頭文字を取って語呂合わせをしたもので、著者は報告・連絡・相談の「ホウ・レン・ソウ」のようなポピュラーな仕事の基本用語にしたいようです。


この本にも書かれていますが、「ホウ・レン・ソウ」はそれぞれ三つの違いが明確じゃなく、要は仕事では上司、部下、関連部署とのコミュニケーションが大事と言うことだと思います。


でも、著者の「秘伝」の「テンシュカク」はそれぞれ意味あるものとなっています。


本書は、それぞれの三つの要素である「テンション」、「修正」、「確認」について何故必要なのか、どのような使い方が考えられるかについて解説・提案しています。


いずれも基本的なことですが、かつて日本企業が強かった時代に根底を支えていたのが、この三要素だったのが、現在の日本企業の状況を見て、何が揺らいでしまったのかを考えて、本書を著しらのではないかと思います。


僕は、著者の提言するフレーズで「ミッション・パッション・ハイテンション」が好きで、一時期これを肝に銘じていたことがあったのですが、今回の「テンシュカク」も使えます。


この本は、仕事に携わっている人ならば誰もが読んだ方がいいのではないかと思えるビジネス書です。


一読されることをお奨めします。