これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。
今回紹介する本は、大塚英樹著、「続く会社、続かない会社はNo.2で決まる」です。
本の帯には、『日本企業「急落の真因」!』と書かれています。
ソニー、パナソニック、シャープなどの電機メーカーの売上が急落したり、オリンパスの問題など、最近の日本企業の衰退ぶりは、どうしてなんだろうと思う人達が多いと思います。
本書は、500人以上のトップリーダーを取材してきた著者が、長らく続く日本企業苦境の原因を喝破し、どうしたら良いのかを提言しています。
続く会社、続かない会社はNo.2で決まる (講談社+α新書)
- 作者: 大塚英樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/12/21
- メディア: 新書
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著者曰く、上手くいっている会社はNo.2がしっかりと機能している。
ここでNo.2とは、地位が2番目と言うのではなく、会社の理念、社長の考え、従業員の気持ち、外部状況等判断しながら、社長に苦言を呈したり、社長の気持ちを従業員に伝えたりし、会社の軌道修正と従業員のモチベーションを上げていく存在として語られています。
本書では、No.2の存在があったかどうかで、航空業界のJAL、ANAの比較が語られたり、日産のカルロス・ゴーンは実はNo.2として、十分な機能をしたことなどが述べられています。
昔で言えば、大番頭のような存在が会社存続のためには必要だということです。
著者が最後に述べている、日本には2000年の歴史がある。世界最古の小説と言われる「源氏物語」を生んだ国である。
そういう世界にない卓越した文化を持ち、四季の移ろいに人生のはかなさを思う繊細なDNAは今も受け継がれている。
その証拠に日本の消費者は、世界で最も商品やサービスにきめ細かさを要求すると言われ、そんな「うるさい消費者」に商品やサービスを提供し、鍛えられ生き残ってきた日本企業というのは、世界の中でもすごい存在だと思う。
ということは本当だと思うし、この強みを活かせばグローバルのなかでも生き残れると強く感じました。
経営者からビジネスマンまで、これから就職しようとする人など多くの働く人にやる気のヒントを与えている1冊だと思います。