「独裁」入門

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、香山リカ著、『「独裁」入門』です。


白か黒か、0か1のどちらかのように「二者択一的思考」のようなデジタル思考を嫌う著者の論点が展開されています。


「独裁」入門 (集英社新書)

「独裁」入門 (集英社新書)


確かに、昔と比べると相手のことを思いやる気持ちが薄れてきているのかもしれないですね。


自分中心で、自分軸での判断。


そして、白黒はっきりさせるような「二者択一」。


中庸だと、どっちつかずではっきりしないと言われてしまう。


この点に関しては昔から香山リカさんが主張されていることで、確かにそうだなと思う部分もあります。


しかし、今回「独裁」という言葉を使っているのは、今の日本の政治の方向性が全体主義的な方向に向かっているのではないかと言う彼女なりの危機感の表れらしいです。


でも、橋本さんに対してのゆるーい感じでの批判の部分は少し冗長すぎるのではないかとも思えました。


このような考え方、見方もあるのだということを知るには、いいと思いますが、あまり特定の人を攻撃しない方がいいと思います。


やるならば、昔、勝間和代さんとやったようにガチンコ対談でもやったら、どうかとも思いました。