危機の経営

読書本の紹介です。


今回読み終わった本は、畑村洋太郎+吉川良三、「危機の経営~ サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション 」です。


本書は、失敗学の畑村洋太郎氏と元サムスン電子常務の吉川良三氏とで行ってきたHY研究会における研究成果をまとめたものです。


HY研究会とは、両氏の頭文字をとって作られたもので、日本のものづくりの問題点を研究する会だそうだ。


危機の経営 ~ サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

危機の経営 ~ サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション


吉川氏がサムスン電子在籍中に経験したサムスン電子の3つの改革3PI運動、すなわちパーソナル・イノベーション、プロセス・イノベーション、プロダクト・イノベーションをどのように進めてきて、どんな成果が得られたかを解説している。


そして、そこから日本の製造業、ものづくりの今後の方向性を示唆しています。


できれば、、「マーケットイン」「市場の要求からの企画立案」の方向性だけでなく、具体的な部分まで言及して頂ければありがたいけれど、この部分はまだ研究中なのでしょう。


しかし、今後のものづくり、生産、製品の新たな視点を持つヒントには十分成り得ると思います。


製造業に携わっている方やサムスン電子は今なぜあのような快進撃をしているのだろうと思われている方に、ご一読をお奨めします。