まじめの罠

本が山積みされた書斎の中より読書本の紹介です。


今回紹介する本は、勝間和代著、「まじめの罠」です。


久々に手に取る勝間和代さんの新書です。


冒頭に書かれているのが、この本のテーマです。


『 この本は「まじめな人」に捧げる本です。 「まじめな人」とは、ある目標に向かって一所懸命に突き進んでしまう人。 「まじめ」は日本では誉め言葉ですが、本当に褒め言葉に値するものなのでしょうか。 そのことを疑ってほしい、というのが本書の考え方です。』


まじめの罠 (光文社新書)

まじめの罠 (光文社新書)


読んでいて、すごく気になったのが、勝間さんが本書の中で書かれている内容がすべて対立軸になっていることです。


白黒、善悪はっきりさせようという感じなので、議論する場合の論点としてはその立場を明らかにして、話を進めるということでは、確かにわかりやすいのですが、書かれている内容からすると、そんなにはっきり白黒つけられるものかと考えてしまいました。


何事も表があれば裏があり、陽があれば陰があるというように表裏一体をなしているものだと私は考えています。


だから、あることに対しては「まじめ」だけど、別なことに対しては「不まじめ」なことだってあるわけだし、どうしてこんなに力んで主張しているのか、その点が理解できませんでした。


本書の中でも書かれているのですが、勝間和代さんに対してのバッシングが相当あるらしいです。


それでムキになっているのかな・・・なんて変に勘ぐってしまうほど、一方的な主張に思えました。


ですから、確かにそうだと思えるところもあれば、そこまで言い切るのはちょっとと思うところもあります。


この本、出版されたその日にAmazonのレビューが書かれたことで、一騒動もあったということです。


世の中、こういう考え方を持っている人もいるんだなあという意味では、読んでみるのも面白い本だと思います。


そのあと、どう考えるかは読者自身の判断でしょう。