生産系コンサルタントの道 Wライセンス取得の奨め(16)

それでは、今回から技術士第2次試験の受験の進め方、ポイントについて述べたいと思います。


専門科目としては、私自身が受験した経営工学部門を念頭に書きます。


今回は、受験申込に関して、実際に受験を通して感じたことを書きます。



まず、この技術士第2次試験では、受験申込の時点から既に試験が始まっていると言っても過言ではないと思います。


これは、受験申込のときに提出する業務経歴のことを指しています。


めでたく、筆記試験で合格した後も、この業務経歴はつきまといます。


技術的体験論文は、この業務経歴に記載している業務を取り上げ、どのように対応したかを書かなければなりません。


平成23年度の論文の課題は、下記のとおりです。

1〕課題;総合技術監理部門以外の技術部門

あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について実際に行った業務のうち、受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙げ、それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選び、以下の事項について記述せよ。
(1) あなたの立場と役割
(2) 業務を進める上での課題及び問題点
(3) あなたが行った技術的提案
(4) 技術的成果
(5) 現時点での技術的評価及び今後の展望


ですから、業務経歴をどのように記載するかが、筆記試験合格後の対応のためにもポイントになります。


技術的体験論文の課題を見ると、「技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを2例挙げ・・・」と書かれていますから、少なくとも課題に求められる内容を書くことのできる業務は2つピックアップしておく必要があります。


また、業務の内容についても書き方は注意を要した方が良いと思います。普通、企業で使っているような言葉で業務を語ってはダメです。


技術士法第2条は、技術士の定義です。ここでは、技術士は次のように定義されています。


定義)
第二条  この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう


ですから、皆さんが技術士としてふさわしい企業内の業務は、「計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」です。


この点を十分に、注意して受験申込の申請をしてください。