安いニッポン

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。

 

今回紹介する本は、中藤玲著、『安いニッポン 「価格」が示す停滞』です。

 

新型コロナ感染症の対応等を見ていると、日本という国の国力そのものが落ちているように感じていました。

 

本書は、その裏付けになるような本です。

 

日本人の意識には、生産を上げる、付加価値を上げるというような認識がどこか欠如しているのではないかと思えるようなところがあるのですが、本書を読むとそのつけが回ってきているのだなと思います。

 

これほど、給与水準やモノの値段に差があることを改めて認識することができました。

 

ただ、給与水準が低いからモノの値段が据え置かれているというのも一理あるかもしれませんが、水道哲学のように、いつでもだれでも手にするようにしていくという精神も日本の中にはあるはず。

 

この現象を見て、改善していくためには、長い道のりを覚悟しなければならないのだろうなあということと、将来を見据えた教育のあり方が必要だろうということを感じました。

 

これからの世代が、このような状況を乗り越え、再び力強い日本にしてくれることを期待できるような政策に取組んで欲しいなと思いました。