韓国人による北韓論

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、シンシンアリー著、「韓国人による北韓論」です。


著者は、韓国の歯科医シンシアリー氏。


本書は、氏が書き表している大人気ブログの書籍化シリーズ最新刊で、今回は北朝鮮にファーカスを当てています。


韓国人による北韓論 (扶桑社新書)

韓国人による北韓論 (扶桑社新書)


北朝鮮の権力構造について、「白頭血統」というキーワードなどを使って解説してくれていますが、この部分を読むと今回の金正男氏暗殺も、この「白頭血統」が絡んだものだということが、よくわかりました。


それにしても、本書はあの事件が起こる前に書かれたもの、そして出版間際にあの事件が起こったということで、最後に『金正男氏暗殺に伴う緊急追記』が付け加えられています。


本書を読むと北と南は反目し合いながら、その精神構造は同じであることがわかると思います。


本書では、朴槿恵弾劾による新大統領の選挙では左派勢力が躍進するであろうということも書いてあり、実際、現状を見るとここに書いてある通りだなとも思いました。


なかなか、情報の少ない北朝鮮のことがわかることと、最近の韓国情勢から、今後どのような方向に進んでいくのかも見えてくる本です。