60年代日本SFベスト集成

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、筒井康隆編、「60年代日本SFベスト集成」です。


筒井康隆編集による60年代SFのアンソロジーです。


60年代日本SFベスト集成 (ちくま文庫)

60年代日本SFベスト集成 (ちくま文庫)


この本、徳間書店から刊行されたものを読んでいますから、それから三十数年の時を経ていますが、やはりSFです。


時代の変遷を感じません。


収められている作品は次のものです。


星新一『解放の時代』
広瀬正『もの』
半村良『H氏のSF』
眉村卓『わがパキーネ』
手塚治虫『金魚』
筒井康隆『色眼鏡の狂想曲(ラプソディ)』
豊田有恒『渡り廊下』
石原藤夫『ハイウェイ惑星』
山野浩一『X電車でいこう』
手塚治虫『そこに指が』
小松左京『終わりなき負債』
平井和正『レオノーラ』
河野典生『機関車、草原に』
光瀬龍『幹線水路二〇六一年』
荒巻義雄『大いなる正午』


我々が読むのは、なんか哀愁を感じてということになってしまいますが、日本のSF小説の変遷を知り、過去の良い作品に触れるということで、是非とも若いSF小説ファンの方に読んでもらいたい一冊です。