削り屋

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、上野歩著、「削り屋」です。


なんか、この本いいですね。


削り屋 (小学館文庫)

削り屋 (小学館文庫)


歯科医になるはずだった主人公が、歯科技工の削り繋がりで旋盤工になり、腕を磨いていく話です。


そのなかに、昔からの友達、主人公のライバル的存在、旋盤工場のメンバーなどの人間模様が絡んでスト―リーがで流れていきます。


あの東日本大震災のことも絡め、自分で自分の道を切り開こうとしている主人公のある種一途な生き方が描かれてています。


旋盤もNC加工じゃなくて、手仕事の職人技。


その辺りも結構、手順などが細かく描かれていて、きちんと取材とかしいるんだなと思いました。


オーソドックスな青春ストーリーですが、爽やかな青春職人小説です。