心を操る文章術

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、清水義範著、「心を操る文章術」です。


本書は、読む人を文章で、その心を操るための文章技法について書かれた本です。


心を操る文章術 (新潮新書)

心を操る文章術 (新潮新書)


第一章、文章で笑わせる     
第二章、文章で泣かせる    
第三章、文章で怖がらせる    
第四章、文章で怒らせる    
第五章、文章で和ませる


の5章立てになっており、それぞ著者の文章テクニックを、小説、社説等の実際の文章を引用してわかりやすく説明しています。


文章で和ませるの章で、阿川佐和子さんのエッセイを引用しての説明には思わず、納得です。


文章を書くときって、いろいろな意図を持って書くと思いますが、本書は書き手が読み手にどのような感情を抱いて欲しいか、その感情へどのような文書で導いていくことができることが理解できると思います。


著者は、ユーモア小説の名手と言われるだけあって、なかなか軽快で、わかりやすく、読みやすい一冊になっていると思います。


本書は、さしずめ文章を書く人にとっての専門書になるのかな。