生産系コンサルタントの道 Wライセンス取得の奨め(26)

文章力をいかにして上げていくかについて述べてみたいと思います。


これは、別に書き方が上手い、下手ということではありません。


あくまでも基本は、「問われたことに対して答える」ということです。


なんだ、そんな当たり前のことかと思うかもしれませんが、この当たり前が出来ないのです。


少なくとも、設問文を読んだときに問われている部分、すなわちあなたが答えなくてはならない部分については、アンダーライン等のマークをつけて、あとで抜けがないかどうかをチェックできるようにしておきましょう。


「あなたの選択を明確にして・・・」などの前提条件の記載の明示などの指示もありますから、それもマークを忘れないようにしましょう。



そして、中小企業診断士第2次試験及び技術士第2次試験に共通して言えることがもう一つあります。


それは、これらの試験により経営またはある専門技術に対してのコンサルタントになるべき能力を有しているかを確認されているわけですから、「答案は診断・助言内容の報告書である」ということです。


これは、言い換えれば、あなたがある企業を診断する、あるいはある技術問題に対して、その解決の方法を分析し、それぞれ解決の方向性を提示する相手がいるということを意識しましょうということです。


この意識するということは、この報告書を読むべき相手を想定し、その相手が理解でき、納得できるように表現するということです。


この点を外してしまうと、結果的に自分本位な答案を作成してしまうことになります。


ですから、上記の2点を意識することです。


これを意識することで、答案としては少なくともクライアントである試験官に、読んで頂けるベースはできたということになるでしょう。


私がお奨めする文章力向上の秘訣その1は、この「答案は診断・助言内容の報告書である」ということを踏まえ、試験官というクライアントを意識した答案を作成することです。


分かりやすくということを考えれば、当然文章はだらだらと長い文章にはならないはず。また、なぜそうなるのか、因果関係なども明記するようになるのではないでしょうか。


あなたが、逆の立場、すなわちクライアントだったら、こちらが問いかけたことに対して、答えてもらえなければ、相当なフラストレーションを持つのではないですか?


このことを意識して、過去問題に取り組んでみてください。


きっと、何回か反復しているうちに自分でも納得のいく文章を仕上げることができるようになると思います。


次回は、中小企業診断士第2次試験及び技術士第2次試験それぞれの問題の取組み方について述べたいと思います。