図書館で借りるJAZZアルバム−その69−

図書館で借りたジャズCDアルバムの紹介です。


キース・ジャレット・トリオの「ウィスパー・ノット」です。


98年11月のシカゴ・コンサートを前にして、キースは体調を崩し、コンサートがキャンセルされた。コンサートをキャンセルし、その後一時活動も中止。ファンもやきもきしていたことと思います。

そんな心配を跳ね返すどころか、その健在ぶりをあざやかにアピールしたのが本アルバムです。


このアルバムはジャズのスタンダードプレイ・アルバムです。 Bouncing With Bud、 Groovin' High、そしてRound Midnight など、私の好きな曲、いや多分モダン・ジャズファンならうれしくなる選曲になっています。迫力ある3人のプレイに、「スタンダーズはやっぱり凡百なトリオとは違う」と納得することと思います。



ウィスパー・ノット

ウィスパー・ノット


Disk2は圧巻です。スタンダーズの本当のすごさが出ていると思います。


まずは What is this thing called love? がすごい。ジャック・ディジョネットのドラムは熱気溢れんばかりのスティックさばき。それにキースのピアノも躍動感に満ちている。


そして少しテンポを下げて Conception、バラードの Prelude To A Kiss、ミディアム・テンポ Hallucinations、そしてスローな All My Tomorrows ときて、登場するのがラテンの Poinciana。

この演奏はイイ!多分このアルバムの中で一番だと思います。
静かな出だしから、徐々に熱気ある演奏に変わっていく。聴きやすいだけにサラッと聴き流してしまうが、このトリオ3人の類まれなる才能が凝縮されているプレイだと思います。


曲目
Disk1
1. バウンシング・ウィズ・バド
2. ウィスパー・ノット
3. グルーヴィン・ハイ
4. チェルシー・ブリッジ
5. ラップ・ユア・トラブルズ・イン・ドリームス
6. ラウンド・ミッドナイト
7. サンドゥ

Disk2
1. 恋とはなんでしょう
2. コンセプション
3. プレリュード・トゥ・ア・キス
4. ハルシネーションズ
5. オール・マイ・トゥモロウズ
6. ポインシアーナ
7. ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ

これは是非聴いてほしい1枚(いや2枚)だな。