第1感 「最初の2秒の」の「なんとなく」が正しい

読書本を紹介します。マルコム・グラッドウェル著、沢田博、阿部尚美訳、『第1感 「最初の2秒の」の「なんとなく」が正しい』です。
この間、マルコム・グラッドウェル著の「天才」を読んだばかりだが、また彼の本を読んでしまった。「天才」より「第1感」の方の購入が早かったが、冬眠から目覚め日の目を見たところです。


この本は、人がとっさに判断する直感について論じています。直感が働くためには、情報を判断する能力が備わっていることが必要になり、それを経験や訓練で、その判断の正確性が出てくるようです。逆に言えば、経験の浅さはとっさの判断の誤りを招くことになります。
このような話を、様々な事例を挙げ、その事例ではどのような背景や行動、心理的状態にあったのかなどを論じ、第1感(=直感)について述べています。


我々でも、「なんかこれおかしい」とか「変だぞ」と感じることがあると思いますが、それは我々の経験を通しての着眼点と判断基準より瞬時に蓄積されたデータから判断しているのです。ただし、その判断の正確性には、心体ともあるレベルにないとダメなようです。事例では、脈拍数や心拍数がある限界を超えると、視野が狭くなり第1感の正確性が落ちるようです。


私が特に面白いと感じたのは、第6章心を読む力の中の「顔の表情を解読する」である。ここでは、シルバー・トムキンスとポール・エクマンという2人の科学者の研究成果について書かれている。この研究はマインドリーディングに関するものであるが、これは顔の表情により判断する。
どの国においても顔の表情は何を意味するかについては人々の意見は一致したとのことである。

顔の表情は、顔の各部の筋肉の動きの組合せで出来るわあるが、「二つの筋肉の組合せは300通りある。三つめの筋肉を加えると組合せは4000通り以上だ。筋肉が五つになると、見てわかる顔の表情の組合せは一万通りを超える」とのことである。


人間は、生まれた赤ん坊の時より、人の顔の表情を見て判断をしてきたとのことで、我々はある程度、相手の表情を見て相手の状況を判断できる能力を備えているらしい。例外としては自閉症の人には判断が困難らしい。これも事例として取り上げられている。



第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

  


構成は6章立てで、各章は以下のとおりである。
第1章 「輪切りの力」 −ちょっとの情報で本質をつかむ
第2章 無意識の扉の奥 −理由はわからない、でも「感じる」
第3章 見た目の罠 −第一印象は経験と環境から生まれる
第4章 瞬時の判断力 −論理的思考が洞察力を損なう
第5章 プロの感と大衆の反応 −無意識の選択は説明できない
第6章 心を読む力 −無意識を訓練する


直感は経験と訓練が伴っていれば、割と正しいというここでの主張は理解できた。さらにそれが本当ならば、どのように直感を磨けば良いのか。
かなり興味深いので、さらに関連書籍を読んでみたいと思う。

それから、著者マルコム・グラッドウェルの訳本は他に2冊あるので、この本も読んでみようと思う。この著者にちょっとハマった感ありです。


話は、変わりますが東京タワーへ行ってきたので記念に写真貼り付けておきます。デジカメを忘れたので携帯で撮影しました。あまり画質良くありません。

【東京タワーの外観】

【マスコット ノッポン

【展望台より下を見て】

久々に訪れましたが、ロンドンハーツ「奇跡の1枚写真展」なども見ることができ、楽しかったです。
水曜日と木曜日の夜はclub333ということで、ジャズ、ポピュラー、オールディーズなどの生演奏があるようです。チャンスがあれば夜にも行ってみたいけど、多分混んでいるでしょうね。