ものづくりのこれからの展開

神戸製鋼の品質データ改ざん、日産自動車やスバルの無資格検査など、日本の大手製造業で不祥事が相次いで発覚しました。


これから、何やら”日本のものづくり”の信頼が揺らいだ感じを多くの人が抱いたと思います。


いずれも、品質絡みで、『これで「メイド・イン・ジャパン」の品質の信頼性が揺らいだ』とか『現場力が低下している』などと、言う方たちも出てきましたが、その通りなのでしょうか?


まず、品質について、データの改ざん、無資格の検査などされた製品が市場品質を損ねたという話は、まだ聞いたことがありません。


ということは、これらは、”市場の要求品質は満たしている”ということではないでしょうか。


そうすると、問題点は、安全性をかなり見込んだ厳しい仕様や資格者だけでは維持できない検査体制など、見直すべき問題点、それもそれぞれの社内の問題点があると思います。


市場要求を満足するモノを製造するわけですから、製造自体の「現場力が低下」したとは言えないでしょう。


だから、その点では、これらの問題が発覚したときに、周りでわぁわぁと言っていたことは、的を射ているとは言えないです。


但し、それらの過剰仕様や組織体制の不具合を修正、改善をする動きまで進展できなかった点を見れば、現場の権限または発言力が低下しているのかもしれません。


デジタル化の進展等で、現場に求められる事項も日々変遷しています。


それを睨んで、柔軟に対応できる現場力の再構築が必要ではないかと思います。