若者、バカ者、よそ者

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、真壁昭夫著、「若者、バカ者、よそ者 イノベーションは彼らから始まる!」です。


本書は、過去の栄光も薄れ閉塞感漂う日本を再び立ち直らせるためにはどうしたら良いかを説いた本です。


そのためには、人を変え、旧来とは異なるようにやり方を変えなくてはなりません。


著者は、過去の成功体験に頼らないで組織を改革するには、「若者、バカ者、よそ者」の力が必要だと説いています。


若者は強力なエネルギーを持ち、バカ者は、旧来の価値観の枠組みからはみ出てている、そして、よそ者は組織の外にいて従来の仕組みを批判的に見ることができるので改革の担い手になると言っています。


企業の事例も多く取り上げ解説しているので、面白く読むことができます。


このような状況の中でも業績を伸ばしている企業の例としては、「ニトリ」と「ユニクロ」を挙げています。


また、古い産業と思われている繊維工業が今躍進しているといことで、「クラレ」と「東レ」を取り上げています。


これからの動向としては、付加価値のある製品を持つ中間財メーカーは伸びる余地があること、電機業界のような消費財メーカーは、自分たちの強みを良く見極め、今後何をするべきかを見つめ直すべきだろうと語っています。


著者は、日本には技術力があるのだから、その活かし方をもっと考えるべきであることを強調していました。


確かに、そうだと思います。


日本には技術力があります。これをどう活かすかが、今後の日本の躍進のカギになると私も思います。


なかなか、中身が濃い本でした。