以前、書評で書いたことがあるかもしてないが、「計画された偶然性理論」(Planned Happenstance Theory」というものがある。
「計画された偶然性理論」の提唱者はスタンフォード大学 教育・心理学部教授、ジョン・クランボルツ(John Krumbolts)氏。
この理論は、「キャリアは偶然の積み重ねで予期せぬ出来事でできる。だから、予期せぬ出来事をいかにチャンスに結び付けるかが大事。ゴールは生涯に渡って学習する、あるいは毎日をエンジョイすることで、キャリアの意志決定をすることではない。そして必要ならチャンスを作り出す行動をする」ということ。
まだまだ、判らないが、今この「計画された偶然性理論」が試されようとしている気がする。
たまたまあった飲み会で、たまたま声をかけられ、ある集まりに出て、そしてそこからたまたまネットワークへの参加を募られる。
また、たまたま出かけた集まりで、たまたま名刺交換した仲間と、メーリングリストを作り、それをその集まりの主宰者に声かけしたら、会場まで準備してくれる。
ここまでの状況じゃ、まだ良く判りません。しかし、なんか自分では、ふと、この「計画された偶然性理論」が浮かんできました。
予期せぬ偶然を作り出すための行動において留意すべき点として、クランボルツ氏は次の5点を挙げています。
1.好奇心 (Curiosity)
様々なことに関心を持ち、首を突っ込んでみる。
自分の知らない世界の中に、自分の才能が活かせる何かがあるかも知れません。
2.粘り強さ (Persistence)
いろんなことに手を出してみることは重要ですが、すぐに結果が出てくるわけではありません。
とことんやってみてみる粘り強さも一方で必要です。
3.柔軟性 (Flexibility)
ひとつのことに固執しすぎない。いろんな可能性を捨てないで持っておく。予期せぬ出来事に柔軟に対応する。
たとえば、会社からの突然の異動命令にも、「それは私のキャリアプランの予定外です」などと反対せず、そこに何らかの可能性を見出してあえて命令に従ってみるというのもありです。
4.楽観性 (Optimistic)
何事もうまくいくときもあれば、うまくいかないときもある。
常に前向きな姿勢を失わないことです。
5.リスクテイク (Risk Taking)
自分の知らない世界に飛び込むことは勇気がいります。何が待っているかわからないからです。しかし、あえてリスクをとることで、自分の可能性に新たな光が当たります。
今、一度、この留意点を噛みしめ、更なる予期せぬ偶然を作り出していきたいと思います。