はじめての金融工学

経営工学部門の技術士二次試験では、第一問が生産マネジメント、サービスマネジメントロジスティクス、数理・情報、金融工学の5つの専門分野から各1問ずつ出題され、その中の3問を解答するようになっています。
過去問を見たら、数理・情報以外は、中小企業診断士の試験でもどこかで見た、聞いたことがある単語が出てくるので対応のしようはありそうです。
ということで、金融工学の勉強ということで読んだ本を紹介します。「はじめての金融工学」、著者は真壁昭夫さんです。

はじめての金融工学 (講談社現代新書)

はじめての金融工学 (講談社現代新書)


金融工学というと一時はもてはやされていたけど、エンロンの崩壊なで、その神通力もここまでといった学問なのかなと思っていました。この本でも、「金融工学は魔法の杖ではない」と述べています。
これは、ある前提条件を設定した上で、起こりうるケースを求めているので、前提が崩れれば、出てきた結果は異なるからです。
当たり前のことだと思うのですが、お金が絡むケースになると、その辺の理性がどこかに吹き飛んでいったしまう人が出てくるのですかね。

金融工学をわかるためのポイントとして、著者は2つを挙げています。
【第1のポイント】
金融工学では、将来起こると考えられることを整理して、それによって発生するキャッシュフローを予測する。

【第2のポイント】
予測が難しい場合には、統計や確率の考え方を使う。

なるべく数式を使わないで、事例による説明がなされている、わかりやすい本です。
金融工学に興味を持たれている方は、読まれてはいかがでしょうか。