不良在庫は宝の山

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、竹内唯通著、「不良在庫は宝の山」です。


本の帯には「大ヒット商品は不良在庫から誕生する」と書かれていますが、読んでみると、ちょっと騙されたような気もしました。


不良在庫は宝の山 (マイナビ新書)

不良在庫は宝の山 (マイナビ新書)


ここで述べている不良在庫は、本来の意味での不良在庫ではないように思います。


在庫をどう処理していくかというより、商品をマーケティングの4P(製品:Product,価格:Price,流通:Place,販売促進:Promotion)の括りでどう対応していくかが書かれています。


冒頭、「不良在庫を宝の山に変えた伝説のマーケッターたち」ということで、クライスラーのリー・アイアコッカAmazonジェフ・ベゾス、HONDAの本田宗一郎、森永製菓の森永太一郎、SONY盛田昭夫が事例とともに紹介されています。


しかし、ここで挙げられている例もマーケティングが上手くいかなかったら、不良在庫になっていたかもしれない例で、本当の意味での不良在庫を宝の山に変えた実例はなかったです。


かなり、タイトルが惹かれるものであっただけに、読み終えて、ちょっと残念な気持ちになりました。