知性とは何か

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、佐藤優著、「知性とは何か」です。


反知性主義とは、「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」であると著者は言う。


知性とは何か(祥伝社新書)

知性とは何か(祥伝社新書)


なんか、これって今回の東京五輪のエンブレムや国立競技場の流れを想像してしまう。


そして、今の日本がなんかちょっと歯車が掛け違っているように感じるのも、反知性主義を強く感じるからだろうか。


それに対抗するためには、それに負けない強靱な「知性」を身につけることだと著者は述べている。


そんな風に言われてしまうと、この本の中で紹介しているいくつかの図書については、やはり読まなくてはと感じてしまう。


LINEなどのSNSを用いた話し言葉的な思考ではなく、頭の中で自分の考えた事柄を吟味してから発信する書き言葉的思考を身につける事も大事だと述べているが、これは確かにそうだと思う。


やはり推敲という行為が思考力を高めるのだと思う。


「知」を鍛えようと考えている方には、お奨めの本です。