不況でも利益を生み出す会計力

読書本の紹介です。中村亨さん著、「不況でも利益を生み出す会計力」です。


日本の不況も大手製造業の業績回復により、先が見えたような雰囲気で語られているが、果たしてそうだろうか。日本の中で多くを占める中小企業はまだまだ景気回復までには遠い道のりのようにも思えます。


この本は、そんな不況の中で経営者やリーダーは、まず会社の会計の見方を変え、会計から読み取れる数字を使って、不況でも利益を生み出せるような事業の再構築を目指せと説いています。


そして、著者のコンサルティングの経験から導き出した、さまざまな経営ノウハウを整理した形で、情報提供されています。


不況でも利益を生み出す会計力

不況でも利益を生み出す会計力


本書は、5章で構成されており、各章の概要は次の通りです。


第1章では、不況期の最大の経営課題は、「会社の生き残り」であることを明確にしています。目指すべきは、会社を生まれ変わらせる事業再構築であることを述べています。


第2章は、事業再構築には、未来が予測できる「未来会計」が必要であることを述べています。そのために、決算書を「使える決算書=未来会計」にすることの重要性を解説しています。


第3章は、未来会計を使った具体的な事業再構築の方法について解説しています。会社の生き残りと将来の成長のカギを握る「損益分岐点分析」と「固定費の考え方」を紹介しています。


第4章は、会社に現金を残すノウハウが書かれています。


第5章は、企業を利益が出る体質に変わらせるノウハウの中で、盲点となりやす部分をケースとして取り上げ解説しています。



非常にわかりやすく書かれていますのでお読みになってはいかがでしょうか。


不況を乗り切るための適切なアドバイスをしたいと考える中小企業診断士などのコンサルタント中小企業診断士試験を受験される方など読まれると良いと思います。