「やればできる」

読書本の紹介です。勝間和代さん著、「やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力」です。


先日、勝間さんの講演会に行ってきましたが、そのときこの本についてお話されていたので、概要がインプットされていましたので、非常にスムースに内容が頭の中に入ってきました。


かなり香山リカさんの「しがみつかない生き方」を意識しており、冒頭にもこの本のことが出てきますし、エピローグには本書は、「しがみつかない生き方」の反論書だとも述べています。


今年に入り、勝間和代香山リカの対談(激論)をまとめた「勝間さん、努力で幸せになれますか」が出版されるなど、ここまで来ると二人の考え方の対立より、双方で商業主義に乗っているような感も否めないような気がします。


やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力

やればできる―まわりの人と夢をかなえあう4つの力


さて、本書では、「自分の苦手克服のために、1人でやる努力は決してうまくいかない。だからこそ、自分の得意分野を磨き、その長所を用いて相手と助けあうことで努力が続けられるのだ」ということを柱に、それを行うためには何を考え、していけばいいのかを解説した自己啓発書です。


そして、この本では、いかに自分の強みを見つけて、それを伸ばし、まわりの人に適応し、とんがらせていくかというプロセスを1)「しなやか力」→2)「したたか力」→3)「へんか力」→4)「とんがり力」の4つに分けて説明しています。


それぞれの力は簡単に言うと次のように説明されています。
1)しなやか力・・・まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける力
2)したたか力・・・周囲とのかかわりの中で、長所だけを集中する力
3)へんか力・・・長所を周囲の環境変化や成長に応じて、変え続けていく力
4)とんがり力・・・「あの人だったら何かをしてあげよう」と商品として認められる力


弛まぬ成長を求め続けるならば、「へんか力」とここで呼んでいる考え方が重要だと思いました。


ダーウィンの進化論でも『強いものが生き残るのではなく、環境の変化に適応できるものが生き残る』と言われています。


わかりやすい表現で、しかも具体例を書いて論点を進めていく点が、多くの読者に共感を生むのでしょうね。