悪いのは私じゃない症候群

本日の中小企業診断士の研修会第一日目は無事終了しました。先ほど、懇親会を終え、ほろ酔い気分で帰ってきたところです。
行き帰りの電車の中、ちょっとした時間になるので、ゆっくりと本を読むことができました。電車は、私にとっては移動書斎ですね。


読書本の紹介です。香山リカ著、「悪いのは私じゃない症候群」です。

『日本人はいつから「悪いのは私じゃない、あなた全部、悪いんです!私は犠牲者、被害者です!」と言いつのるようになったのか。「それは自己責任だ」と他人から責められないためには、自分のほうから他人を攻撃する”先制攻撃”しかない。この先制攻撃合戦の悪循環の中で、この国は一体どうなってしまうのだろう。』
と著者は我々に投げかけています。


確かに、すぐ謝る人が少なくなったような気がします。

どうしてなんでしょうか?

一つはグローバリゼーションという名の国際化が進んだからなのでしょうか。海外出張へ行くときなど、外国人は自分に非があっても謝らないと言われていました。また、米国などは訴訟社会で、なんでもかんでもすぐに裁判沙汰になるなどともよく聞いたものです。
しかし、実際米国に行ってみると、フレンドリーというか、見知らぬ土地へやってきた異国人への優しさを感じました。


この本にも書かれているが、「自己責任」の認識が強く意識するようになったからなのでしょうか。


世の中世知辛くなり、何とか生き残るためには他人を蹴落とさなくてはならないような状況にまでなってきているのでしょうか。


悪いのは私じゃない症候群 (ベスト新書)

悪いのは私じゃない症候群 (ベスト新書)


この本で取り上げられている「悪いのは私じゃない症候群」は、日本人の誰もが感じ始めていることと思えます。
新型うつ、モンスターペアレントアダルト・チルドレン、スピリチュアル・ブームなどいろいろな観点より、著者は、この国民病を分析しています。


「悪いのは私じゃない」と言われたり、自分でも誰かに言ってしまった人達、この本を読んで本当にこれで良いのか、考えてみようではありませんか。