三国志で学ぶ ランチェスターの法則

読書本の紹介です。江口陽子、吉田克己著、「三国志で学ぶ ランチェスターの法則」です。先日も三国志ものを紹介しましたが、今回も懲りずに紹介させて頂きます。


この本では、三国志の有名なエピソードを紹介し、それをビジネス戦略に結びつけ、さらに実際に企業が行ったビジネス事例で紐解いていく形式で書かれています。
ビジネス戦略としては、題名のランチェスター戦略を肝に据えていますが、他の戦略との共通点、相違点に触れながら他の理論、フレーム・ワークについても学べるようになっています。
ポジショニング論、ブルー・オーシャン戦略、コア・コンピタンス経営など、現在の経営理論の主なものも解説されています。


扱われている三国志のエピソードは前回紹介した「三国志で学ぶ ビジネス戦略」で取り上げていたものと被っているところが多いので、三国志の名場面についてはリフレイン効果にて、覚えることができたような気がします。
ビジネス事例も多く取り上げられており、歴史とビジネス戦略を一緒に勉強できるお得な本です。


三国志で学ぶランチェスターの法則

三国志で学ぶランチェスターの法則


経営者は、歴史小説や歴史ものを好みとしている方が多いですが、そこで使われた戦略や戦法や人ととの駆け引きなどは、現代でも十分通用することなのだと思おいます。また、このようなことを学ぶことで、ある種のシミュレーションを行っているのだと思います。

人の面で言えば、この本に書かれていた「ストラテジック・インテント」という考え方は興味を引きました。「コア・コンピタンス経営」の執筆者であるC・K・プラハラッドとゲイリー・ハメルの二人がこの本の執筆前に出した論文だそうです。戦略をスタートするときには、組織の志を描くことが必要だそうです。
この辺については、改めて学習してみようと思います。