イノベーション5つの原則

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、カーティス・R・カールソン、ウィリアム・W・ウィルモット共著、楠木健監訳、電通イノベーションプロジェクト訳、「イノベーション5つの原則」です。


この本で述べている『イノベーション』では、世の中を一変させるような大きな革新だけではなく「市場に新しい顧客価値をもたらすこと」と定義されています。


発明はアイデアであり、イノベーションとはそれを顧客価値に変換して世に出すことであるとして、「改善」から「革新」までの全てをイノベーションの対象としています。


イノベーション5つの原則

イノベーション5つの原則


よく「改善」はイノベーションでないと言われていますが、それも含めてイノベーションです。


著者らが所属するSRIにて、「イノベーションを生み出す体系的方法論を構築する」のきっかけは、「どんなものであれモノづくりには『ルール』、つまり体系的な製造の方法論があるべきだ」というトヨタの言葉に刺激を受けているということもあり、内容は米国の経営書に似つかわしくなく、非常に泥臭く、一つ一つの実践という形で書かれています。

 
成果をさりげなくは示しています。


ということなので、大企業だけでなく、ある規模の中小企業にもうまく適応できる内容だなと思いました。


個人的には、規模に関係なく、相手のやる気があれば、適用できるとも感じています。


訳本なのですが、非常にわかりやすくも書いてあり、読みやすかったです。
 

何から手を付けていいか、困っている方は、ここに書かれているNABC(Need,Approach,Benefit per costs,Competition)について考えられてはどうでしょうか。


お薦めの本です。