平成26年度中小企業診断士第2次試験に向けて(11)

それでは、解答を作成していきましょう。


解答の基本は、事例文中、問題文、設問文の表現をそのまま抜出して、解答を作成していくことです。


第1問
C社では、横ばいで推移している業績を改善するためX社のシェアが高い首都圏市場への参入を目指している。この課題について、以下の設問に答えよ。


(設問1)

C社が首都圏市場への参入で活用すべき競争優位性は何か、60字以内で述べよ。


≪解答例≫
C社が首都圏市場参入で活用すべき競争優位性は、X社より市場評価が高い1)新製品開発力・提案力及び2)製品・施工品質である。(59字)


(設問2)

C社が首都圏市場への参入を実現するためには、関東工場の役割をどのように変えるべきなのか、またそれを実現するためにはどのような具体的対応策が必要となるのか、120字以内で述べよ。


≪解答例≫
関東工場の役割は、標準仕様品の生産の他に①首都圏エリアの物流センター機能と②設計機能を付加する。具体的には、標準仕様品の在庫、関西本社工場で生産された部品との組合せができること、顧客担当による受注・現地調査・設計を担い、迅速対応をすること。(120字)



第2問(配点40点)

C社では、顧客からの問い合わせに迅速に対応するため、また、短納期化に対応するため、技術部内の情報の共有化や業務の効率化を図る計画がある。この計画について、以下の設問に答えよ。

(設問1)

技術部内で共有化が必要と考える具体的情報名を80字以内であげよ。


≪解答例≫
顧客への迅速対応、納期短縮に共有化が必要な具体的情報は、1)調整事項や設計変更などの顧客案件情報、2)部品等の設計要素やCAD図面データなどの設計情報である。(75字)


(設問2)

技術部内の業務効率化を図るために必要な具体的改善内容を120字以内で述べよ。


≪解答例≫
業務効率化を図るための具体的な改善内容は1)調整事項や設計変更などの顧客案系情報と担当の負荷状況を共有化し、担当の納期遅延防止の応援体制を構築する、2)部品などの設計要素のライブラリー化、CADデータ共有化を図り設計期間の短縮化を図ることである。(120字)



第3問(配点30点)

C社経営者は、これまで蓄積した生産技術のノウハウを活用し、通信用部材市場以外での新規事業開発を模索している。過去に経験したY社との共同開発事業の失敗の要因と、その失敗の要因を踏まえた今後の新規事業開発の留意点を、140字以内で述べよ。


≪解答例≫
Y社との共同事業の失敗要因は、OAフロア事業の市場分析が不十分だったためである。結果、他社との競争優位が得られず事業継続が困難となった。今後の留意点は、市場ニーズの把握、競合状況、既存事業との相乗効果、事業リスクなどを分析した上で、新規事業を推進するか否かを判断することである。(139字)