修羅場の極意

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、佐藤優著、「修羅場の極意」です。


本書は、著者が中央公論に連載している「修羅場の作法」を再編成したものです。



修羅場とは、『継続的に闘争が起きている場所を指す』と著者は定義している。


そのような中をいかに切り抜けていくか、本書では、全11章ある修羅場を切り抜けた11人の人物評を通して各人の教訓が総括されています。


どのような人たちから、その教訓を導き出しているのかは、目次を見ればわかりますので、章立ての目次を掲載しておきます。


〇目次
はじめに――東京拘置所での谷底生活から

I 偉人たちのサバイバル術
1章 助言者は絞り込め【マキアベリ
2章 逆説的発想で事態を打開せよ【イエス・キリスト
3章 「偽装」というテクニック【ドストエフスキー

II 反面教師たちの失敗学
4章 破壊的影響力の秘密【ヒトラー
5章 悪知恵にだまされるな【オットー・ケルロイター】
6章 “正義漢"の勘違い【スノーデン】

III 「獄中」の教訓は役に立つ
7章 独房で筆者の精神を救ってくれた教え【内村剛介
8章 経済学と小説の力【宇野弘蔵

IV ヴァーチャルな修羅場、リアルな修羅場
9章 人間関係に役立つ神学者の言葉【ディートリヒ・ボンヘッファー
10章 ノマド的処世術【安藤美冬】
11章 不作為は悪【小説『インフェルノ』のラングドン

対談 「最悪」のシミュレーションだけすればいい【西原理恵子

おわりに――「時」を見極めるということ


この本を読むことで修羅場を切り抜けるための極意は難しいが、ヒントは得られると思います。