非属の才能

読書本の紹介です。山田玲司さんの「非属の才能」です。
山田玲司さんは、以前「キラークエスチョン」で紹介した作家さんです。


2007年12月に初版が出された本です。


日本という国は、右へならへという意識が強く、皆と同じようにすることに神経を使うところがあります。


この本では、人と同じでは、尖った才能を見い出すことが難しい。むしろ、人と異なることを良しとして、その才能に磨きを掛けその才能を開花させることを勧めています。


非属の才能 (光文社新書)

非属の才能 (光文社新書)


右肩上がりの経済成長の時代が終わり、群れることで幸せが感じられる「恵まれた時代」が過ぎ去った今、なにより必要なのは、未来を担う才能ある人間が、その才能をいかんなく発揮できる環境作りであり、マインド作りだと言うのが、この本の主張です。


確かに、今の日本に求められている人間ってこういう人達なのだなと思います。


本の中では、いろいろな例を引き合いに出して、現在才能を開花させた人達が、いかに非属に属しているかを述べていますが、次の事例は、現代の恋愛状況も表しており面白かったです。以下引用です。


『最近、生活力のないダメ男(だめんず)に貢ぐ女が話題になっているが、おそらく彼女たちは、遺伝子レベルで有用なエラーを起こしてオスを求めているのだ。』


『動物行動学者の竹内久美子さんは、その時代の若い女性が下す判断が遺伝子的にも正しい選択だと言う。つまり、群れのなか限定の優等生に、いまのメスの遺伝子は「NO」を突きつけているのだ。』


群れていては、女性にモテないんですよ。



今まで、人と違うなと思った人やそういう生き方をしたい人、これからの日本を考えたい人に読んでもらいたい本です。