「ヤミツキ」の力

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、廣中直行、遠藤智樹著、『「ヤミツキ」の力』です。


この本は、「ヤミツキ」になるというのは、どういうことかというもの著者二人観点で解説したものです。


「ヤミツキ」の力 (光文社新書)

「ヤミツキ」の力 (光文社新書)


「ヤミツキ」とは、もともと「病んで」「床につく」という病的状態なことを言っていたらしい。


今は、何かにハマり、のめり込んでいる状態や心の持ちようのことを言っていると思う。


いろいろな観点で書かれているが、ハッキリわかったのは、「ヤミツキ」と「依存症」の違いだ。


やっていて楽しかったり、ちゃんとスタートや終わりなどをコントロールできていれば、「ヤミツキ」で、やっていての苦痛になり、終わりをコントロールできず、ズルズルとやってしまうのが「依存症」だ。


著者二人は心理学を学んだ人たちなので、本書の中でマズローの話が出てきたが、本当は欲求は五段階ではなく、六段階目に「至高体験」というのがあるということを知った。


少しスピリチャルな色合いがあって、確かめることもできないので、大抵の心理学の教科書では省略しているということだ。


何かに夢中になり、突き進んでいく、「ヤミツキ」になることは、決して悪いことではなく、人生をアクティブにしていくためには必要なことであるということが理解できました。