日本4.0

 これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、エドワード・ルトワック著、奥山真司訳、「日本4.0 国家戦略の新しいリアル」です。

 

著者は。世界的戦略だそうである。

 

日本4.0 国家戦略の新しいリアル (文春新書)

日本4.0 国家戦略の新しいリアル (文春新書)

 

 

読み終わって、今まで読んだ同種の本とは違う観点に新鮮さを覚えました。

 

本書では、現在進行形の日本を含むアジア情勢、それも北朝鮮に関することをメインに戦略家の視点で分析している。

 

面白いなと思ったのは、日本人の一般的な思い込みとして、「日本人は戦略的でない」ということがあるが、そうではない日本人は戦略的に動ける存在だと指摘している。

 

徳川幕藩体制を作った「江戸システム」、これが日本1.0だとしている。

 

そして、近代化を果たした「明治システム」で、これが日本2.0.

 

第二次世界大戦後の「戦後システム」が日本3.0.

 

いずれも強固なシステムで、新たなバージョンの遷移は、混乱の時代を経て、それまでのシステムを完全に捨て去ることで適応してきたという。

 

北朝鮮の問題で、日本は新たなシステム、日本4.0への対応が必要になってきたと著者は語っている。

 

北朝鮮の非核化は実現しないことも指摘している。

 

他に、米中関係にも言及しており、なかなか示唆に富んだ内容になっている。

 

今後、日本はどうあるべきか、やはり国民の一人一人がこの国に関心を持ち、考えていけるようになれば良いと感じた。