これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。
今回紹介する本は、池井戸潤著、「BT'63」です。
やっと読み終わりました。
面白い小説なのに、読むのに時間がかかりました。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/03/31
- メディア: Kindle版
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本書、今まで読んだ池井戸作品と比較すると、軽妙な感じではありません。
とても重いんです。
そして、暗く、恐ろしい。
主人公が、過去に遡り、父の知られざる過去を見るというのはSFチックもあります。
特に上巻は、現在、過去と話の流れを掴むのに時間がかかってしまいました。
下巻になると、スリリングな展開が幾度か出てきます。
特に裏社会に生きる成沢、猫寅は、読んでいるだけで、こちらも怖くなってくるような人物として、描かれています。
読後の爽快さはあまり感じられませんでしたが、主人公が一区切りをつけ、新たな人生を歩み始めていくのだと思います。
これまで、読んだ作風と違いますが、様々な登場人物像がきちんと描かれているのは、さすが池井戸潤と感じました。