アメリカの壁

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、小松左京著、「アメリカの壁」です。


短編集で、全6篇が入っています。


この中で注目されるのはタイトルにもなっている「アメリカの壁」です。


アメリカの壁 (文春文庫)

アメリカの壁 (文春文庫)


本作品に登場する孤立主義者のアメリカ大統領が、トランプ大統領を想起させることから、「トランプ政権 予言の書?」と新聞に取り上げられたり、ネット上で話題になっています。


私も、その話題を知り、本書を購入しました。


もちろん、昔、著者の作品をいくつか読んでおり、お気に入りのSF作家の一人であることも、購入動機の一つです。


話題の「アメリカの壁」は、「日本沈没」や「復活の日」のようなシミュレーションショウセツノ小説の部類だと思います。


アメリカの壁」が「メキシコの壁」を連想させるし、他の国ことは見ずにアメリカを中心に考えるという点は、まさにトランプを似ているなと思いました。


SF的作品として、本書で秀逸だと感じたのは、二番目に収録されている「眠りと旅と夢」でした。


これは、なかなか面白かったです。


久々に、小松作品を読むことができて、よかったです。