男性漂流

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、奥田祥子著、「男性漂流 男たちは何にえおびえているか」です。


本書は、現代を生きる男性、それも中年男性にスポットを当て、「結婚」「育児」「介護」「老い」「仕事」の5つの切り口で、著者が取材を通して、得られた実像を描きだしたものです。



私の場合、「結婚」「育児」はもう経験済みのことなので、ここに書かれているようなことは、過去を振り返りどうだったかなと思う程度でしたが、「介護」「老い」「仕事」は現在の自分と重ね合わせて読んでしまいました。


いろいろと辛い目に会っている方が多いですね。


でも、この本を読むと我々世代では、とても他人事とは言えず、明日は我が身かもしれないと考えてしまいます。


本書は、長期の取材でそれぞれの男性の生き方の変遷が描かれていますが、悪い時ばかりでなく良いこともやってくるということと、それを導くためには、自分自身がしっかりと前を向いて行かなくてはならないことも感じさせてくれました。


中年男性そして配偶者の方に本書をお奨め致します。