MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、若林計志著、「MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み」です。


本書は、マネジメントコントロールについてわかりやすく解説している本です。


マネジメントコントロールシステムとは、広義には戦略計画を実行に結びつけるための組織を動かす仕組みのことを言うようです。


MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み (PHPビジネス新書)

MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み (PHPビジネス新書)


日本では知名度が低いですが、欧米のMBAでは実務に役立つということで、人気の科目だそうです。


マネジメントコントロールの理論によれば、戦略を実行に移すには3つの方法があるとのことです。


それが、行動コントロール、結果コントロール、環境コントロールです。


行動コントロールは、もっとも直接的なコントロールで、誰がやっても同じ結果が出せるように「行動」を管理する仕組みを作ること。フォーマットの作成やマニュアルに基づいた行動などがあげられます。


結果コントロールは、売り上げや顧客満足度といった目標となる成果(結果)を設定し、それを達成する方法は各個人に任せるやり方のこと。


そして、環境コントロールは、組織の文化(風土)をつくる根本的な要素をコントロールすること。具体的な対象は、経営理念や規律、評価や報酬システムなど、組織全体の雰囲気を作り出す要素や採用、トレーニンフ、配置など、「人」そのものに関わる事柄のこと言うそうだ。


最後には、いくつかの企業を取り上げ、マネジメントコントロールのどの要素を働かせ、成功に導いているのかが紹介されています。


私も、本書で初めてマネージメントコントロールのことを知りました。


とは言っても、それぞれの内容は仕事をしていく上では、きっと誰もが考えていることでしょう。


それが、体系的にまとめられているし、それぞれのバランスを取る視点を当ててくれている点で、使える本だなと思いました。


中小企業診断士などのコンサルタントの方が読まれると参考になるのではないでしょうか。