無力
これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。
今回紹介する本は、五木寛之、「無力 MURIKI」です。
著者の五木寛之さんは、もう80歳なんですね。
その年月を感じさせてくれるような、達観した著者の人間論を読むことができました。
- 作者: 五木寛之
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/04/01
- メディア: 単行本
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ものの見方も一つに決めない。
二つの軸があるような楕円的な見方と言うのは、なるほどなと感心しました。
また、宗教についてもキリスト教、イスラム教、仏教をそれぞれ青春の宗教、壮年の宗教、老年の宗教と例えているのはああ、確かにと頷いてしまいました。
無力(ムリキ)とは自力でもなく他力でもない、力の束縛をはなれ、自分を真に自在にできるとき、力ではない何かが、ほんとうの意味で人間を自由にしてくれる・・・その力では無い何かのことです。
力に頼らないという考え方は、参考になりました。
凄い深い本です。