これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。
今回紹介する本は、ドミニク・テュルパン、高津尚志共著、『なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか―世界の先進企業に学ぶリーダー育成法』です。
「グローバル化」と言われて久しいですが、日本の中のグローバル化が一向に進んでいるように思われませんか?
そんな疑問を感じていた時に、書店で見つけたのがこの本です。

なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか―世界の先進企業に学ぶリーダー育成法
- 作者: ドミニク・テュルパン,高津尚志
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2012/04/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 82回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
本書は、スイスにある世界的ビジネススクールであるIMD学長のドミニク・テュルパン氏とIMD日本代表の高津尚志氏の共著です。
全5章で構成されており、世界の中での日本の状況はどうなのかの現状分析に始まり、次になぜ日本はグローバル化でつまづくのかその要因を探っています。
そして、先進企業ではどのような取り組みを行っているのか、ネスレ、GE、日本からは花王、住友商事、JTの例を取り上げています。
世界規模で活躍するリーダーに求められる能力として、「認知管理力」「関係構築力」「自己管理力」の3点のグローバル・マインドセットが必要であることが述べられ、最後にグローバル人災育成のために日本企業ができることは何かを言及しています。
日本に閉じこもっていないで、外から日本も見ることが必要であると言っていますが、まさにその通りだと思います。
もっと、若い人たちに日本の外にも視野を広げるような教育や活動が必要だし、その橋渡しをする中堅の育成もしなければなりません。
国家レベルで対応を考えなくてはいけないかもしれないとも思いました。
これからのビジネスのあり方、人の育成等をどうすべきかで、多くの示唆を含んだ本だと思います。ご一読をお奨めします。