「日本」を捨てよ

これから、本を山積みにしようとしている書斎の中の広い机を前にして、椅子にもたれながら綴る読書本の紹介です。


今回紹介する本は、苫米地英人著、『「日本」を捨てよ』です。


かなり強烈な題名ですね。


著者は、冒頭に世界ではデモや暴動が頻発するかたわらで、閉塞感が漂う日本の中で、なぜ日本人はおとなしいのかと投げかけてきます。


この日本人の特性は、儒教思想を明治以降に徹底的に教育や報道を通して、日本人を洗脳してきたからだと言っています。


「日本」を捨てよ (PHP新書)

「日本」を捨てよ (PHP新書)


儒教では、君子と呼ばれるエリートによる支配を掲げている。


欧米は貧富の差など激しいが、神の前では皆平等であるというフェアネスが徹底している・・・などの論調が展開されます。


ずーっと読んでいて、著者はこの本で何が言いたいのだろうと考えてたのですが、今の枠組みに囚われずに、広い視野を持って物事を見て、自分の意志で行動することで、物事の本質が見えてくるということを言いたかったのかなと思いました。


そのためには、今の日本という枠の中だけではなく、外に出ることで視野を広げること。


逆に外に出ることで本当の日本の良さ、強さもわかるということが言いたかったのかなと思いました。


抽象的なレベルでとらえなくては広く物事を見ることができないという著者の考え方は、一理ありそうです。


今の日本にいて、どうしたら良いのだろうかと悩まれている方は、本書をお読みになることをお奨めします。