デフレの正体

読書本の紹介です。


今回読み終わった本は、藻谷浩介著、「デフレの正体 経済は「人口の波」で動く」です。


さて、この本、新書大賞第2位、2010年「ベスト経済書」第3位に輝く本です。


世間でそれだけ評価された本だけあって面白かったです。


新書にしては、中身も濃く、今日の日本の経済状況を生産年齢人口の減少の観点から紐解いてくれています。


デフレの正体  経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)


日本経済の停滞は、国際競争に負けた結果ではなく、内需の縮小(内需不振病)であると述べています。


そして、生産年齢人口に着目し、内需縮小の原因は、「現役世代の減少」と「高齢者の激増」であることをデータを提示しながら解説しています。


以上の状況を踏まえ、日本経済再生の目標を以下のように提起しています。


1)生産年齢人口が減るペースを少しでも弱めよう。


2)生産年齢人口に該当する世代の個人所得の総額を維持し増やそう。


3)(生産年齢人口+高齢者による)個人消費の総額を維持し増やそう。



解決策については、良く言われている「出生率上昇」や「外国人労働者受け入れ」も生産年齢人口減少という事態を根本的に解決しないことをデータをもとに示してくれています。


そして、具体的には以下のような3つの解決策を提示しています。


1)高齢富裕層から若い世代への所得移転の促進

2)女性就労の促進と女性経営者の増加

3)訪日外国人観光客・短期定住客の増加


昔は、国の勢いって人口の多さに伴うようなことを言っていたような記憶があるが、最近はそんなことを耳にしたこともない。


でも、やっぱり若い人たちが多く、働くことで稼ぐことで、購買力が増えていくんだという、良く考えてみれば基本的なことを忘れていた人たちに、その基本を喚起させた本であると思います。


新書としてはヘビーです。読み応え十分にあります。


ご一読をお奨めします。