生産系コンサルタントの道 Wライセンス取得の奨め(23)

それでは、今回は平成22年度技術士第2次試験、総合技術監理部門の午後の問題Ⅱ−2(記述式試験)を受験体験記風に書いてみます。


昼食を取り、席に戻る。


午前中の択一式の問題用紙は、途中退室してしまったので、やはり回収されていた。


最初に解答用紙が配られ、そして問題用紙が配られた。


「それでは、試験を開始します」の合図で、問題用紙を開き、問題を読み始める。


さっと、問題の文章に目を通すが、ややこしそうなので設問文から読み始める。


それぞれの問題の要求事項に鉛筆でラインを引く。


そして、問題の文章へ戻り、読み始める。


『過去の時点や現時点では最善と思われていた事も,時代と共にその評価は変化し,社会的に大きな負の遺産に変化するような場合もある。』


『近視眼的にプロジェクトや業務内の適切管理を追及するだけでなく,将来の社会変化や技術進歩なども意識しながら物事に相対することが今後さらに望まれてくるであろう。』


『プロジェクトのケース(実在しないものも含む。)の1つを選び,当該プロジェクトを推進する立場で,総合技術監理の視点から(1)〜(3)の問いに答えよ。ここでいう総合技術監理を構成する管理分野とは,「経済性管理」,「安全管理」,「人的資源管理」,「情報管理」,「社会諌境管理」の5つをいう。また,解答に当たっては,具体的な設定を自分で行い,その設定事項も記載せよ。(問いごとに答案用紙を替えて,それぞれ指定された枚数以内にまとめること。)』


をチェックする。


ケース1の中の電気自動車を選択した。


これは、ガソリンスタンドに代わる電気スタンドの普及、それに伴うガソリン関連の産業の縮小などの将来的なトレードオフの関係が描けそうだなと感じたからだ。


それから、改めて設問文(1)を読み返す。


設問は5つの部分に解答を求めている。それは1)あなたが採り上げるケース、2)それらの開発プロジェクト、3)プロジェクトの成果k物である製品や施設の概要、4)直接的な効用(社会的便益)、5)間接的な効用(社会的便益)である。


1)あなたが採り上げるケースは、ケース1の低環境負荷自動車(エコカー)の開発と普及促進で、電気自動車を取り上げることにした。

これは、既に問題文の中に示されているので、何について解答するのか提示するとういうことである。


2)開発プロジェクトは、電気自動車の開発プロジェクトと電気自動車の普及プロジェクトを挙げたと思います。(正直言って、うろ覚えです。)


3)プロジェクトの成果物である製品や施設(以下総称して「本事業等」という。)の概要(目的,成果物の機能や普及の姿など)は、うろ覚えですが、次のようなことを考え、答案に書きました。電気自動車開発プロジェクトの目的は石油代替のクリーンエネルギーによる環境対応車の開発、機能は最高時速120km、走行距離500km、次に電気自動車の普及プロジェクトの目的は、電気自動車の普及発展で、施設として50km間隔に電気スタンドが設置されている。


4)本事業等が社会に与えると考えられる直接的な効用(社会的便益):電気というクリーンエネルギー使用により、二酸化炭素やNOXの削減の効果が期待でき、地球温暖化や大気汚染が抑制される。・・・みたいな感じだったと思います。


5)本事業等が社会に与えると考えられる間接的な効用(社会的便益):電気自動車という新たな産業が起こることによる雇用機会の創出や新たなエネルギー手段を持つことによる国家的に技術力が向上する。・・・みたいな感じだったと思います。


正直、ここで3)〜5)は、具体的に何を書いたかは忘れてしまいました。


3)は電気自動車の仕様と電気エネルギーを供給する施設の設置条件を掲げた記憶はあります。


4)、5)は3)で挙げた項目についての社会的便益ということで、ユーザーや社会に対して、これが実現するとどのようなメリットが生じるのかを書きました。


ここまでで、試験開始から、約1時間が経過していました。



次回は、残りの設問(2)、設問(3)の取組みについて書きます。