図書館で借りるJAZZアルバム−その127−

書籍の要塞と化した書斎の中の机の上のPCで聴く、図書館で借りたジャズCDアルバムの紹介です。


今回紹介するのは、ワン・フォー・オールの「情事の終わり」です。


このアルバムの解説が面白い。読むとまるでビジネス書のごとき解説が書いてある部分があります。


『21世紀は20世紀のようにひとりのカリスマがリーダーシップを発揮する時代ではなく、特定のリーダーをもたないネットワーク型のグループやコミュニティが主流となっていくのではないか。そしてもちろん、音楽の世界でも例外ではないだろう。「ワン・フォー・オール」はそんなリーダー不在の時代を先取りした、ネットワーク型ジャズ・ユニットといえる』


情事の終わり

情事の終わり


もともとこういうセッションタイプでは、一人一人の楽器の特性や個性を活かしつつ、かつ調和が取れているものが、聴く人の心に訴えるものが大きいと思う。


今回、このアルバムを聴いた感じは、確かにネットワークとしてはまとまりがあるのかもしれないが、個人的には各ミュージシャンの個性の部分の浮かび上がりが弱いようには感じました。


パーソネル:ジム・ロンディ(tp)、スティーブ・デイビス(tb)、エリック・アレキサンダー(ts)、デヴィッド・ヘイゼルタイン(p)、ピーター・ワシントン(b)、ジョー・ファンズワース(ds)


曲目
1. 情事の終わり
2. ストールン・モーメンツ
3. コルコバード
4. ハウ・アー・ユー?
5. 新宿ワルツ
6. スカイラーク
7. ザ・アイズ・ハブ・イット
8. ストリート・オブ・ドリームス