経営者になる経営者を育てる

読書本の紹介です。菅野寛さん著、「経営者になる経営者を育てる」です。


著者の菅野寛さんは、現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授です。この本は、前職のボストン・コンサルティング・グループに在籍されていた時に書かれてものです。


この本を読むキッカケは、以前ブログでも紹介しましたが、東京工業大学社会人教育院主催の第1回講演会でこの方のお話を聞いたことです。その時のお話も本書に書かれている内容がベースです。


この本では、経営者を育てるにはどうすればいいか、ということを非常にわかりやすく整理されて書かれています。
第Ⅰ部では、経営者のスキルセットというこおで、経営者としてどのようなスキルが必要かを各々説明しています。第Ⅱ部では、いかにしてスキルキットを習得していくかが書かれています。


まず、経営者は育てることができると言っています。では、育てるのにどのようなスキルが必要になってくるかとうことで、大きく2つの科学系スキルとアート系スキルがあるとしています。


アート系スキルは、暗黙知であり、体験や考えることで身につけていくスキルです。


経営者になる 経営者を育てる

経営者になる 経営者を育てる



著者は、このアート系スキルは次の5つのスキルから構成されているとしています。
スキル1:強烈な意志
スキル2:勇気
スキル3:インサイト
スキル4:しつこさ
スキル5:ソフトな統率力

そして、この5つのスキルそれぞれを解説しています。


この本の中では、各スキルの説明の中で、実際の経営者の方からインタビューされた時におっしゃられてた言葉が掲載されています。


また、ピーター・ドラッカーの本、「プロフェッショナルの条件」からも、いくつかそのスキルにあった引用が紹介されています。


中小企業診断士のようなコンサルタントは、規模は小さいかもしれませんが、経営者の方々に接する機会が多いし、経営者をある意味育てる立場でもあります。
そんな時に、この本に書かれている内容は参考になると思います。