コストダウンの進め−その11−

今回は生産現場でよく使われるコストダウン手法について、いくつかを対比してみます。その中の一つであるVEについては、次回に詳しく説明することにします。


IE:Industrial Engineering】
1)狙い:仕事のシステムを設計・改善・定着化する(IE協会の定義)
2)進め方
  1.問題の発見と選択
  2.理想的システムの構想
  3.現状の分析
  4.分析結果の批判的検討
  5.受入れ可能なシステムの設計
  6.標準の確立と維持
3)基本技法:・方法研究(工程分析、動作研究など)、・作業測定(時間研究、ワークサンプリング)
4)特徴:帰納的アプローチ(実証的に)
5)主な評価項目:時間値(・作業能率、・稼働率、・ラインバランス効率 など)


【QC:Quality Control】
1)狙い:買い手の要求に合った品質の製品を経済的につくり出す(JISの定義)
2)進め方
  1.設計品質の決定
  2.製造品質の決定
  3.工程品質の解析
  4.工程品質の標準化
  5.工程品質の管理
3)基本技法:・QC7つ道具、・統計手法など
4)特徴:帰納的アプローチ(データに忠実に)
5)主な評価項目:品質特性(・工程能力指数(Cp値)、・バラツキ値、・不良品率 など)


【VE:Value Engineering】
1)狙い:製品やサービスのライフサイクルコストを最低にする(VE協会の定義)
2)進め方
  1.機能定義
  2.機能評価
  3.代替案作成
3)基本技法:・機能分析、・アイデアの発想法など
4)特徴:演繹的アプローチ(機能中心に)
5)主な評価項目:価値指数 V=F/C


いずれも生産現場では、重要な手法です。

中小製造業だから、そんなの関係ないなんてことはありません。

どれか一つでもいいです、取組んでください。そして、取り組んだらひたすら続けること。継続は力なりです。


次回は、この中よりVEについて、少し詳しく説明する予定です。