工場診断から考えたこと

工場診断っていうと工業系出身の中小企業診断士が診断しやすいように思うが、企業が抱えている悩みや課題で捉えると必ずしも、そうとは限らないと思う。


それに、この不況に入ってきて実際の生産現場の改善や効率化を求めるより、経営全体の改善や改革を求める声の方が大きいだろう。 


だから、工場診断といっても、現場だけに視野が偏ってはならない。


それに、製造業の方が、中小企業診断士第2次試験の「組織(人事を含む) を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」、「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」、「生産・技術を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」、「財務・会計を中心とした経営の戦略および管理に関する事例」の全てが絡んでいるという観点で企業と接した方が良いのではないだろうか。


逆に、飲食業だって、提供する料理を作ることが、個別受注生産と捉えたら、厨房の中は立派な生産工場とも見なすことができる。


こうやって、考えると以前は工鉱業系、商業系、情報系と分野に別れていたものが、統一されたのも合点がいく。


そうは言っても、専門性は磨かなくてはならない。


「私は何でも出来ます」という人と、「私は、○○分野の△△については得意です」という人がいたら、どちらが選ばれる可能性が高いだろうか。


「私何でも出来ます」っていう人は、多分掃いて捨てる程いるだろう。


「私は、○○分野の△△については得意です」という人は、○○分野に人材が欲しい人にはヒットするし、その中で△△が必要ならばなおさらヒットする可能性が高い。


そう考えると、専門性は狭く深い方が良いのかもしれない。


しかし、あまり狭すぎるとなかなかヒットしない可能性もある。


だから、T字型人間が必要だと言われているのだろう。


最近、参加している工場診断に関して、考えていたら、いろいろなことに考えが広がっていってしまいました。


今日のログは、そんな考えの中の一つです。


ある中小企業診断士の「つぶやき」と思ってください。