いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか

読書本の紹介です。大屋洋子さん著、「いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか」です。

コンサルタント中小企業診断士)として、私の得意とする分野はコストダウンですが、世の中はやはり売る方に意識が高く、マーケティングへの造詣も深くなる必要があります。

マーケティングを考えるとき、そのターゲットとする層がどのような感性を持っているかが重要だと言われます。最近は、「モノ」より「コト」と言われているように、物質的なものから体験ややることで精神的な充実が得られるようなものに消費が移行している傾向にあるようです。

この本を読むことで少しは20代の女性の感性や彼女らが経験してきた時代背景を知ることができたらと思い、本書を手にしました。


この本では、その後の人生の選択を迫られる時期を「壁期」と呼んでいますが、20代女性と40代男性は、ちょうどこの「壁期」に当たるそうです。
女性の場合は、結婚や出産ということの選択ということで20代後半が「壁期」に当たるようです。40代男性は、仕事によるストレスと健康意識により、「壁期」に当たるそうです。

両者は、ともに「壁期」を迎え、ストレスを感じているという点では共通していること、しかし先に書いたようなストレスの違いにより、その関係は、お互いに穴を埋めあう関係性にあると本書で語っています。


いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか (講談社+α新書)

いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか (講談社+α新書)


今、「婚活」ブームとなっていますが、恋愛に関しては複雑になっているんだなぁという印象を持ちました。
その背景には、社会経済の状況や世相、文化的なそれぞれの年代での感性・感覚の違いなどがあると思います。

このように考えていくと、昔のようなマス・マーケティングが時代に合わないのは当然のことと思えますが、逆に一攫千金を狙うような大ヒットも出にくいとうことも、当然のごとく予想されてきます。
いかにターゲットをセグメンテーションしていくかと言うことなんでしょうね。


商売をやる方も大変です。自分が提供する商品・サービスを喜んでくださるお客様に対して、身の丈にあった儲けが得られれば良いという考え方で、商売をしていくことが大事なのかなと感じました。


本書の「おわりに」の部分で、本来人間が持っている「気」を取り戻すためには、「睡眠欲、食欲、性欲」のまずは人間が本能的に持っている欲を満たすことが大切だと述べられています。
本能欲を満たす方向の商売は、廃れることは、ないのでしょうね。